メッセージ

2020年12月21日の記事

2020/12/21(月)機械に生かされるということ

 
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もう10年ぐらい前から、休みの日は

会社の部下や顧客からの緊急連絡を受けるため

社用携帯を傍らに常備している。

昨日の日曜日の真昼間

普段は鳴らないその社用携帯に着信が。。

ふと「いやな予感」がよぎる

発信は案の定、今年の新人くんでいま顧客向け

直接指導しているM君だ

 
 
慎重に電話に出た
 
 

「父が週末に心筋梗塞で倒れ危篤状態です」

 

彼は大学を卒業したばかりのまだ22歳の若造だ

たどたどしく説明を続け震える声にかけることばがない

「母が心配なのでフォローしたい」

若いのにしっかり自分の役目を自覚してる

彼の父親はもともと狭心症の疾患もちで

過去3度手術経験もあるという

いまICUで意識なく人工心肺によって生かされている

状態だという

ふと、数十年前の自分の姿が思い浮かぶ。。。

母が危篤で神奈川から駆け付けた時

すでに同じような状態だった。。
 
それから5日間

信じられないのは医者が懸命な検査をしても

病名がわからないという事実

見た目は重度の「肺炎」で

自発呼吸ができない状態のため

人工呼吸器により強制的に生かされ続けるのを

ただ指をくわえてみてるだけ

結局「結核菌」が体内から発見された際には

脳死の状態に。。。

粟粒結核という重篤な病気であった


 
この、命をなにがなんでもつなげとめようとする

尊いと思われる「行為」に対して

良いとも、悪いとも、私はいまだに妥当な判断ができない

ただ、自分が同じような状態になったら間違いなく

まっさきに「家族」に止めてもらいたいと思っている

こういう状態になった際、自分の意思が伝えられないので

だれでも死ぬときは他人の言動や思いに左右される

これは仕方のないことかもしれない

ただ、若い20代の青年にこの事態を慎重に受け止め

判断や器量を求めるのは酷だろう
 

つらいだろうなM君。。
 
気持ちだけしかわかってやれないが

いま貴重で尊い・濃密な時間を過ごしているのは

間違いないだろう